2019年1月17日(木)

温暖化、事業への影響は? 危機感薄い日本企業
日本総合研究所理事 足達英一郎

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2015/2/21 7:00
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中央環境審議会地球環境部会気候変動影響評価等小委員会は1月、「日本における気候変動による影響の評価に関する報告と今後の課題について(意見具申)(案)」を公表した。

将来、日本国内において気温の上昇、降水量の変化など様々な気候の変化、海面の上昇、海洋の酸性化などが生じる可能性があり、災害、食料、健康などの様々な面で影響が生じることが予想される。報告は、既存の研究を手がかりに、その影響を重大性、緊急性、情報の確信度という3つの観点から評価した。

具体的には57人の専門家のもとで、529点の文献を活用し、農業・林業・水産業、自然災害・沿岸域、産業・経済活動など7分野、30の大項目と56の小項目について評価を行っている。

一例をあげるなら、「2003年に実施された全国的な温暖化影響の現状調査では、全都道府県における果樹関係公立研究機関から、果樹農業において既に気候変動の影響が現れているとの報告がなされている」とした。その上で「既に温暖化の影響の範囲は全国に及び、農家の収入の増減に直接影響するほか、食料品の価格等を通じて一般世帯にも影響が及ぶ可能性がある」として、果樹農業に対する影響の重大性を「特に大きい」と指摘した。

こうした網羅的な評価は、わが国では初の試みで、今後、政府が取りまとめる「適応計画」の前提としても重要である。ところで、内容をみると、農業、林業、水産業に関する評価は、きめ細かく行われているのに対して、製造業、エネルギー供給業、商業、建設業などに関する評価は極めて淡白だ。現時点で予測・評価をした研究事例が極めて少数であることが理由だという。

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