2019年1月17日(木)

働きやすい保育の職場に

2015/1/19付
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2017年度末までに6万9千人の保育士確保が必要――。厚生労働省がこんな推計をまとめた。国や自治体は待機児童をなくそうと保育施設の整備を急ぐが、「箱」ができても人がいなければ子どもを預かることはできない。

意欲を持って保育の仕事を始めても、数年で離職する人は少なくない。新たに就業する人を増やすことも必要だが、やりがいをもって働き続けられる環境を整えることが不可欠だ。国、自治体、事業者は一層知恵を絞る必要がある。

保育施設の拡充は急ピッチだ。13~17年度の5年間で40万人分を増やす予定で、4月からは量、質の両方を高めることを目指した新しい子育て支援制度も始まる。それだけに担い手の確保は必須だ。

国も新たな対応方針を打ち出した。保育士試験を受験する人への学習費用の援助や、現行は年1回の試験を年2回にするよう都道府県を後押しすることなどだ。他の福祉資格を持つ人には試験科目の一部免除も検討する。より受験しやすくすることは妥当だろう。

他の産業に比べ低いと指摘されてきた民間の保育士の給与も、15年度予算案で3%の処遇改善加算などが盛り込まれた。

とはいえ、それだけでやりがいが高まるわけではない。保育の現場では、子どもや保護者に対してよりきめ細かな対応が求められるようになっている。研修で力を伸ばす機会を増やす、キャリアアップができる仕組みを整える――。意欲を持って働き続けられるよう、日々の就労環境を向上させる工夫が事業者には必要だ。

より柔軟な勤務体系を工夫する余地もあるだろう。資格を持ちながら保育士として働いていない「潜在保育士」は60万人以上といわれる。働きやすい職場づくりは復職を支援する意味でも重要だ。

政府は「女性の活躍」を成長戦略の柱に掲げる。保育はその基盤ともなるサービスだ。そこで働く人たちがどうすれば働き続けやすくなるか。事業者や自治体の好事例を共有することも大事だろう。

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