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交通の空白地域を減らそう

人口減少が続く地方を中心に公共交通の空白地域が広がっている。買い物や通院などに必要な住民の移動手段をどのように確保するのか。地域社会を維持するために避けられない課題だ。

政府は11月中旬に改正地域公共交通活性化・再生法を施行する。自治体がまちづくりの一環で公共交通網の再構築に取り組むきっかけにしたい。

地方の現状は厳しい。バス路線をみると、2006年度から6年間で1万1千キロ以上が廃止された。交通空白地域も広がり、駅から1キロ以上、バス停から500メートル以上離れた地域で暮らす人は全国で730万人を超す。

地方都市では郊外部で赤字のバス路線が増える一方、駅前と中心部などを結ぶ路線では複数の事業者が顧客を奪い合っている。自治体が運営するコミュニティーバスと既存の路線バスが競合する場合も少なくない。

改正地域交通法では、公共交通網を維持するために市町村が中心になって路線やダイヤの見直しなどを盛り込んだ計画を策定するように求めている。計画をつくった自治体に対して国が重点的に支援する方針だ。

今後、コンパクトな街づくりを進めるには交通網の再構築は避けられない。観光客を呼び込むためにも移動手段の確保は不可欠だ。これまでのように事業者任せでは空白地域が広がるだけだろう。

過疎地域では利用者の予約を受けて小型バスや乗り合い型のタクシーを運行するデマンド交通が広がっている。タクシーでも対応できない地域では、NPOなどが自家用車を使い、料金をとって住民を運ぶ「自家用有償旅客運送」も増えている。

来年4月から希望する市町村に対して、この自家用有償運送の登録や監督権限が移譲される。NPOなどによる取り組みは、車を運転できない高齢者などの足を確保する最後の手段だ。自治体は事業者間の利害を調整し、交通網の維持に全力を挙げるべきだ。

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