ブンヤシット・チョクワタナー(26)教育への情熱
日本語学校 3万人を輩出 デザイナー養成にも取り組む
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私とサハ・グループは日本との絆を深めながらここまでやってきた。タイの人たちにもっと日本を知ってもらいたい。そう考え、双方の橋渡し的な仕事にも力を入れてきた。教育分野はそのひとつだ。
きっかけは1990年代半ばだった。工業団地を開発した東部のシラチャに保有する3.2平方キロメートルの土地の開発構想が持ち上がった。私はタイで当時はまだ少なかったインターナショナルスクールを誘致してみてはと考えた。
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タイの「サハ・グループ」は洗剤や化粧品、衣料品から即席麺に至るまで、タイの日常生活を支える商品約3万点を製造・販売する企業集団です。バンコクを拠点とする華僑の一族に生まれたブンヤシット・チョクワタナーさんは父が起こした事業を受け継ぎ、約300社を擁する一大グループを育て上げました。事業方針に掲げる「誠心誠意」「信用第一」という言葉は若いころに6年間を過ごした大阪での経験と、ライオンやワコール、キユーピーなど多くの日本企業との合弁を通じて学んだものでした。