/

この記事は会員限定です

伊集院静「ミチクサ先生」(404)

[有料会員限定]

店先に乾物屋の女将らしき女性があらわれた。なるほど噂通りの美人であった。女将は足元の猫を抱き上げて、小僧にカツオブシの切れ端を持ってこさせた。猫は嬉しそうに声を上げた。六月の風が彼女の髪を揺らして、うなじに巻きついた。

「しかし美しい人はいいですね。風までが何やら好色に見える」。龍之介が見惚(みほ)れるように言った。

「先生がいらしたら、さぞ喜ばれたでしょう。まさに"六月を奇麗(きれい)な風の吹くこと...

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

残り604文字

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン