/

山中の波乗り、初心者も安心  神戸レイーズ(神戸市)

おもてなし 魅せどころ

NIKKEI MJ

瀬戸内海に面する神戸市。おだやかな内海では大きな波が立つことは少なくサーフィンがしやすい環境ではないが、内陸部の高台に良質な波が立つスポットがあるという。独自の造波装置を搭載した人工サーフィン施設「神戸レイーズ」(神戸市)だ。実際の海よりも確実に波に乗れるとあって、初級者の練習にうってつけだ。関西圏を中心に、多くのサーファーがこぞって訪れている。

安定した良質な波を楽しむことができる

神戸市営地下鉄北神線の終点、谷上駅から車で約15分。1級河川の志染川を越え高台に上ると、突如巨大なプールが現れる。平日でもウエットスーツ姿のサーファーが目立つ。波立つプールに向かってテイクオフ、華麗なアクションを決め、波打ち際までしっかりと乗り切る。山中でのサーフィンという、なんとも不思議な光景だ。

2016年にオープンし、レスポンスエンジニア(神戸市)が運営する。神戸市内の鉄工所に生まれ自身も生粋のエンジニアである押部宣広社長が、自ら設計に携わった。サーフィン用プールの隣には、スノーボード好きが高じて押部氏が03年に開業したジャンプ練習施設「神戸キングス」(同市)も併設する。

波は、鉄製の箱形搬送器で勢いよく水を押し出すことで発生させる独自の仕組みだ。水槽での実験を繰り返し、左右に割れていく良質な波を生み出した。「キャリー式造波装置」として日本や米国などで特許も取得している。オープン当初は小さかった波も、21年は1.1メートルと十分なサイズを楽しめる。サイズを調節することも可能だ。波は85~95秒の等間隔で発生する。

施設のターゲットは初級者だ。実際の海では、上級者が占拠していたり、混雑していたりする。また十分な大きさの波が来ないなど思うように波乗りを楽しめる機会は意外と少ない。一方、定員が6人に設定され、確実に波がある神戸レイーズではその心配がない。反復練習にはうってつけの環境だ。料金は1セッション100分1万450円(午後2時以降は定員12人で1セッション150分)。

初級者が訪れやすいような環境づくりにも配慮する。サーフィン後、利用客が受付前や入り口付近のスペースでたむろするのは禁止だ。押部社長は「常連やスタッフだけで輪ができていたら行きづらいじゃないですか」と話す。誰もが来やすいように、とあえて排他的なグループ感を出さないようにしているという。こうした工夫もあり、利用客は多い日で40人に達する。

新型コロナウイルス下でアミューズメント施設が軒並み利用客の減少にあえぐ中、神戸レイーズの利用客は増加傾向にある。プール内でサーファーが密集することがないためだ。利用前の除菌など感染対策にも万全を期して、波に飢えたサーファーたちを迎え入れる。

(神戸支社 田村峻久)

[日経MJ 観光・インバウンド面 2021年7月11日付]

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

日経MJをPC・スマホで! まずは1カ月無料体験

消費と流通の未来を先取りする、最先端の情報を発信。「日経MJビューアー」ならスマホ・タブレット・PCで読めます。直近30日分の紙面イメージを閲覧でき、横書きのテキストに切り替えて読むこともできます。初めての方は、まずは1カ月無料体験。

日経MJをPC・スマホで! まずは1カ月無料体験

消費と流通の未来を先取りする、最先端の情報を発信。「日経MJビューアー」ならスマホ・タブレット・PCで読めます。直近30日分の紙面イメージを閲覧でき、横書きのテキストに切り替えて読むこともできます。初めての方は、まずは1カ月無料体験。

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン