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香港にもカップヌードル博物館 850円で自分好みに

NIKKEI STYLE

香港の繁華街・尖沙咀(チムサーチョイ)にインスタントラーメンに関する展示や製造を体験できる博物館がオープンした。楽しみながら食育を学べる場所として、連日、子ども連れらでにぎわっている。

3月に開館したのは日清食品ホールディングス傘下で中国・香港事業を担う日清食品公司(香港日清)の「カップヌードルミュージアム香港」。香港では日清の「出前一丁」が広く普及し、カップヌードルも「合味道」という名称で親しまれている。

世界のカップヌードルのパッケージを国別に展示した「カップヌードルウォール」や、創業者の安藤百福の足跡を紹介するコーナーに加え、出前一丁とカップヌードル、グラノーラの3商品について、製造工程を学ぶ体験工房を用意した。

一番人気は自分好みの「合味道」を作れる「マイカップヌードルファクトリー」だ。ひとり60香港ドル(約850円)で事前に予約する。6月の日曜日に訪ねると、親子で参加する人が目立った。

まずカップに好きな絵やメッセージ、製造年月日を書き込む。次に4種類のスープから1つ、エビ、ねぎ、牛肉など12種類の具材から4種類を選ぶ。スタッフに渡すと、粉末スープや具材を目の前で入れてくれる。蓋やラップで密閉すれば、世界に1つだけのカップヌードルが完成する。

香港日清の業績は好調だ。新型コロナウイルス流行で内食の機会が増え、即席麺の需要が伸びた。コロナが落ち着いてからも好調を維持する。カップヌードルの全面リニューアルも予定し、品質に力を入れる方針だ。

ミュージアムがある「中港城」は中国本土と香港と結ぶフェリーターミナルを併設する。コロナで本土と香港の往来は大幅に制限されているが、正常化すれば本土からの観光客も見込めそうだ。

香港日清の安藤清隆・最高経営責任者(CEO)は「消費者の視線は厳しくなっている。値段を下げるのではなく、品質を上げることで商品の魅力を高めていきたい」と話す。「ミュージアムで製造工程や材料についても知ってほしい」と期待を込める。

(香港=木原雄士)

[日経MJ 2021年6月28日付]

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