この記事は会員限定です吉行和子（18）絨毯バー
小さな空間 自由な芝居 収入も評価なくても充実の日々
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やりたいことを自分で探そうと決めた私の人生に、欠かせない恩人の一人は、舞台美術家の朝倉摂さんである。
朝倉さんは1960年代の安保闘争の頃から有名人だった。小柄で、派手なスパッツをはいた女性の新進芸術家。私も、早稲田小劇場に出ていたときに見かけて「格好いい」と憧れていた。
そんな彼女が「六本木の潰れた絨毯（じゅうたん）バーを安く借りられるよ」と紹介してくれた。絨毯バーというのは、当時はやっていた...
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テレビドラマや映画でおっとりと優しい存在感を放つ女優の吉行和子さんは、幼いころからぜんそくに苦しんだことで、精神的に鍛えられたといいます。連載では97歳まで現役美容師を続けた母あぐりさん、作家の兄淳之介さん、妹の理恵さんら、個性的な家族のエピソードが読みどころです。幅広く活躍する女優として、石原裕次郎、宇野重吉、杉村春子ら、これまで出会った名優やスターの思い出も披露してくれます。
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