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ターゲットが伸びた理由 買い方、PB…選択肢が安心感

奔流eビジネス (スクラムベンチャーズ マーケティングVP 三浦茜氏)

NIKKEI MJ

全米大型小売りチェーンのウォルマートとターゲットの両方が近所にある。引っ越してきた当初は、価格が安く商品数も豊富なウォルマートに通うことになるだろうと思っていた。しかし、今はほとんどターゲットで買い物している。ちょうど良いのだ。商品の選択肢も、店のサイズも。

ドライブアップなど様々な買い方を選択できるのも魅力だ=AP

3月初め、ターゲットの決算発表があった。既存店売上高は前期比2割弱の増収。増収額は過去11年間の伸びを合算した額より大きい。

1年前はコロナによるロックダウンで先行きが危ぶまれた小売業界。ターゲットが大きく伸長した理由はなんなのか。なぜ私はターゲットにひかれるのか。

まず買い方が豊富だ。店舗での買い物、オンラインでの買い物だけでなく、店舗でピックアップ、駐車場で車に乗ったままピックアップ(ドライブアップ)、当日お届けのオプションがある。私もよくドライブアップを活用している。子連れでの買い物は、車の乗り降りも含め、やたらと時間がかかってしまうもの。オムツといった重いものや、大型の家具などは買いに行きにくい。そんな時はドライブアップを活用している。

決算によると店舗でのピックアップ、ドライブアップ、当日お届けといった買い方が伸びており、特にドライブアップの伸びは大きい。コロナ禍で人と極力接触を避けるという意味でも、ドライブアップは大人気だったようだ。

みうら・あかね 上智大学卒。サンフランシスコ在住。米国でアーリーステージのスタートアップ投資を行うスクラム・ベンチャーズ マーケティングVP。

ターゲットの店舗でもオンラインでも購入する人は、店舗のみでの購入者より多くの金額をターゲットで消費する。オンラインのみの購入者と比べると、さらに多くの金額を使う。自分自身がまさにそのユーザーなのだが、様々な購入方法を体験することで、ターゲットの便利さをより実感し、ファンになったのは間違いない。

アマゾン派だったが、最近は両方のアプリを見比べることも多い。ターゲットは店舗があり、オンラインで購入したものも店舗で返品できるため、オンライン購入の「失敗するかもしれない」という心理的ハードルが下がる。

ターゲットはプライベートブランドも豊富だ。直近では20年にリリースしたオールインモーションというブランドの売り上げが初年度10億ドルを超えた。大型小売りチェーンのプライベートブランドといえば、ブランドが統一されており、一般的なブランドの廉価版を販売しているイメージがあるが、ターゲットは40を超えるプライベートブランドを持つ。複数のブランドがあることにより、買い手に選択肢を与えるようなブランド構成になっている。

適切な選択肢を用意し、買い手に選択を促すことで、購入の満足度を高める。ターゲットのプライベートブランドのうち、10ブランドが年間売り上げで10億ドルを超える。

ターゲットは最近、小さなアップルストアを店舗内に開設する取り組みもスタートさせた。アップルだけでなく、ディスニーやリーバイスともパートナーシップを発表しており、これまで以上に「ターゲットに行けば、欲しいものがある」を実現する流れを加速させている。さらに魅力的になるターゲットから利用者としても目が離せない。

[日経MJ2021年3月19日付]

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