マザリング 中村佑子著
「母になる」意味 社会的に考察
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日本では、女性活躍推進の掛け声を受けて、男女共に仕事と育児の両立が目指され、実際に出産後も就業を継続する女性が増えている。性別役割分業が、女性のキャリア形成と経済的自立を阻んできたことを考えれば、女性の社会進出は高く評価されるべきである。
こうしたいかにも「正しい」主張に対して、本書では次のような見解が示される。「母の社会復帰を促し、母の個人としての人権を訴え、母の役割を父や他人と分担させ、そうし...
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