近代日本の盲教育 資料に刻まれた先人の情熱
点字導入以前の指導法、にじむ工夫と知恵 岸博実
[有料会員限定]
視覚障害のある子どもに何を教え、どう指導するか。近代日本で先人らが情熱を注いだ盲教育の歩みを研究し、資料を集めて20年以上が過ぎた。
日本では中世以来、盲人たちが自治的互助組織「当道座」を組織していた。その本部が置かれた京都市に「京都盲唖(もうあ)院」が開校したのは明治11年(1878年)。翌年に京都府立となった。日本初の公立の特別支援学校だ。創設に尽力し初代院長に就いた古河太四郎は、寄付を募り学...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り1217文字