春秋
[有料会員限定]
鰯、鱈、鯒、鰰、鯑……。すし屋の湯飲みではありません。どれも日本で作られた漢字、いわゆる国字である。読みは順に、いわし、たら、こち、はたはた、かずのこ。魚へんの文字には国字が多いのだ。海の幸の持つイメージを、われらが先哲はじつにうまく表した。
▼もっとも、国字でいちばんよく使われるのは「働」に違いない。国字なのに音読みもあり、官公庁の名称をはじめ、世間に「労働」なる言葉はあふれている。「動」に、にん...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り377文字
関連キーワード