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朝井まかて「秘密の花壇」(263)

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十一章 花々の影 17

うるさい。虫がうるさい。

馬琴は何度も頭(かぶり)を振る。

「先生、よろしくお願いしますよ」

仙鶴堂の番頭は不満げな声で繰り返した。馬琴が『傾城水滸伝(けいせいすいこでん)』十三編の稿を延引(えんいん)してしまっているので、板行の目処(めど)が立たぬと立腹している。

「わかっておる。そう責め立てるな」

「今年出板できねば、古板(こはん)も捌(さば)けませぬ」

続きが出てこそ、既...

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