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伊集院静「ミチクサ先生」(172)

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「新しい家は月十三円ですから」

鏡子の言葉に金之助は驚いた。それほどの家賃の家に住むのは初めてのことだった。

「大丈夫です。とくと二人できちんと計って借りたものです。それに」

「それに何だね?」

「二人で話をして、旦那さんのご本代を三円増やすことにしました」

「ほう、それは有難いね」

金之助は嬉(うれ)しそうに笑った。夫の喜ぶ顔を一瞥(いちべつ)して鏡子も嬉しそうに鼻先にシワをこしらえた。

熊本の夏目家の収...

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