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ウィズコロナの可処分時間消費 動画、音声、コミックが存在感

読み解き 今コレ!アプリ フラーAppApeLab編集長・日影耕造氏

NIKKEI MJ

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う4月の緊急事態宣言発令から半年以上が経過した。「ウィズコロナ」の生活が続く中、スマートフォン(スマホ)アプリのデータに人々の行動様式の変化が如実に表れ始めている。キーワードは「コンテンツ消費」だ。

筆者が所属するフラー(千葉県柏市)が手がけるスマホアプリ分析ツール「App Ape(アップ・エイプ)」で、月間利用者数10万人以上のアプリ(対象はアンドロイド)のうち、9月に1人あたりの利用時間が前年同月比で10%以上増加したアプリを見ると、最も利用時間が長かったのは「ユーチューブ」の14時間21分。月間利用者数は2.5%増と微増だが、利用時間は前年同月比29.4%増と大幅に伸びた。可処分時間の受け皿として大きな位置を占めつつあることが浮き彫りになった。

ユーチューブ以外の動画系アプリも前年同月に比べ1人あたりの利用時間を大きく伸ばしている。動画共有アプリ「TikTok」は5時間27分(75.4%増)、NTTドコモのアニメ配信サービス「dアニメストア」は4時間54分(33.3%増)、「ネットフリックス」は4時間7分(12.6%増)。9月の1人あたり利用時間上位50アプリのうち、動画系は10アプリと最もシェアが高かった。

動画系アプリが数多く属する動画プレーヤー&エディタカテゴリー全体でも30.8%増の8時間16分と人々の生活の中での存在感は確実に高まっている。コロナウイルスの影響で休日を中心とするインドア志向が定着し、動画コンテンツへの接触時間が増大していると筆者は見る。

音声系アプリも大幅に利用時間が伸びている。上位50アプリ中6アプリを占めた。筆頭は「スポティファイ」の3時間15分(12.1%増)で、「アマゾンミュージック」の3時間3分(25.9%増)、「ユーチューブミュージック」の2時間50分(14.9%増)と続く。カテゴリー全体でも25.2%増の1時間54分と音声コンテンツの消費が増えている。ウィズ・コロナの生活でテレワークが広がる中、日中の時間を中心に音楽やラジオを聴きながら仕事をする様子が目に浮かぶ。

コミック系アプリも上位50アプリ中5アプリを占めた。最も長いのはカカオジャパンの「ピッコマ」の7時間46分(30.8%増)。以下、Amaziaの「マンガBANG!」の6時間5分(15.3%増)、集英社の「マンガMee」の2時間41分(16.6%増)と続いた。コミックカテゴリー全体でも4%増の3時間43分と増加傾向。毎日アプリにアクセスして漫画を読む消費習慣が、広く定着しつつあると筆者は見る。

今後、可処分時間を費やすコンテンツが豊富なアプリに企業のマーケティング施策が集中するのは必然だろう。コンテンツを起点に消費者との接点が創出しやすいからだ。

一方で海外で再びコロナウイルスの大規模な感染爆発も起こりつつある。コンテンツ消費を基軸とする人々のウィズコロナの行動様式は、まだ変化の途上とも言えるかもしれない。世の中の"映し鏡"となったスマホアプリのデータを引き続き注視したい。

[日経MJ2020年11月4日付]

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