逆境から生まれたアート(3) ラファエロ「アテネの学堂」
アート・エデュケーター 宮本由紀
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ルネサンス三大巨匠の一角、ラファエロだが、ミケランジェロとレオナルドという個性みなぎる超人級の天才たちを前に、一度挫折を味わっている。偉大なる創造力にひれ伏すしかなかったのだ。自分には"才能"が無いのか……。
悩んだ末ラファエロは「主観的独創性」での勝負を諦め、「客観的普遍性」に活路を見いだす。天才たちの強みを自身の技量を駆使することで統合し調和のとれた普遍的作品へと昇華させ、新たな美を生み出し
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