株価の戻りが早い鉄道株 通勤利用の割合で差
日本株番付
新型コロナウイルス流行の影響で業績の低迷が続く鉄道会社だが、株価の戻りには差が出ている。関東と関西の大手鉄道会社の6日の終値を昨年末と比べた騰落率でランキングすると、回復が比較的早い通勤利用の割合が大きい鉄道が上位に並んだ。

首位は小田急電鉄で、コロナ前の旅客運輸収入に占める定期収入の割合は4割だった。8月の収入は前年同月比33%減だったが、うち定期は24%減で、通勤・通学利用が回復基調にあることが分かる。長距離の移動が低調な中、箱根や江ノ島など都心に近い観光地を沿線に持つことも好感された。
2位の京王電鉄や3位の相鉄ホールディングスも定期の割合が4~5割と高い。一方、空港路線が主力の京浜急行電鉄や京成電鉄、ホテルの比率が高い近鉄グループホールディングスなどは下位に沈む。長距離路線を抱えるJR各社は上位10社に入らない。今後は10月から東京が対象に追加された「Go To トラベル」の効果がどれだけ出るかが焦点になりそうだ。
