園芸アプリ「グリーンスナップ」人気 家庭菜園の投稿増、コラボ続々
奔流eビジネス (通販コンサルタント 村山らむね氏)

日経MJ
2020/9/18付
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NIKKEI MJ

新型コロナウイルスの感染拡大で、人々の不安な気持ちに寄り添うサービスが支持を得ている。植物や園芸をテーマにしたコミュニティーアプリ、「GreenSnap(グリーンスナップ)」もその1つだ。事業開始から6年がたつが、この春以降、今までにないアクセス数や会員増を記録している。

人気園芸家のオンライン講座のマッチングサービスを始めた

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アプリの機能としては「植物のアルバムが作れる」と「趣味の合うユーザーをフォローできるタイムライン」がメインだ。「植物をテーマにしたツイッターのようなSNS」というとわかりやすいかもしれない。

アプリのダウンロード数は累計で190万。5月にはウェブも含めた月間ユーザー数が950万人に達した。昨年に比べアプリのアクティブユーザー数は2倍以上に増加。単月のインストール数は4倍以上、投稿数は3.5倍となっている。1日の最高投稿数は4万枚に到達したという。

アプリと同名の運営会社GreenSnap(東京・中央)の西田貴一社長は「コロナ禍で家で過ごす時間が増え植物や花などへの需要が高まった」と人気を分析する。当初は多肉植物などの投稿が多かったが、最近増えているのが家庭菜園関連だ。投稿数は昨年と比べ約6倍になった。スーパーなどで購入した野菜や果物の種から育てるリボベジ(再生野菜)がひそかなブームで、メロンなどの果物を育ててみたという書き込みを読むとほほ笑ましい。

グリーンスナップはもともと、マーケティング支援のアライドアーキテクツの社内ベンチャーとしてスタートし、2017年にスピンアウトした。現在は17人の社員を中心に運営している。事業としては広告収入と物販で成り立っており、主な広告主はサントリーフラワーズなどの種苗、園芸、肥料関連の企業が多かった。夏以降増えているのが、異業種コラボの問い合わせだ。

むらやま・らむね 慶大法卒。東芝、ネットマーケティングベンチャーを経てマーケティング支援のスタイルビズ(さいたま市)を設立、代表に。

むらやま・らむね 慶大法卒。東芝、ネットマーケティングベンチャーを経てマーケティング支援のスタイルビズ(さいたま市)を設立、代表に。

例えば、定額制絵画レンタルのCasie(カシエ、京都市)と共同でフォトコンテストを開催している。自分で撮った花の写真をタグをつけてアプリに投稿するだけで応募でき、最終的に優秀な作品10点をカシエの提携の画家が絵画にしてくれる。今後もコラボ企画が続々とリリースされるそうだ。

グリーンスナップはイベントに力を入れてきた。18年に横浜市から招かれ「ガーデンネックレス横浜」に出展。オープン2時間前から行列ができたという。「フォローしている人気ユーザーにひと目会いたかった」と遠方からわざわざ来た人も多く、集客力にスタッフ自身が驚いた。

その人気を受け、今年は福岡や広島、神戸など6都市で開催予定だったが、コロナ禍でやむなく中止に。そこで8月からは、人気園芸家のオンライン講座のマッチングサービスを始めた。こちらも人気があり、リアルでもオンラインでも園芸に需要があることを示した。

グリーンスナップはコロナ禍を機にミッションを「次代のみどりのインフラをつくる」とした。今後は、ただの投稿アプリではなく、人と植物、知識をつなげるデジタルインフラを目指すという。植物のある生活をますます楽しく演出してくれるだろう。

[日経MJ2020年9月18日付]

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