地獄の教え(8) 歌川国明「子がへしする人の結末」
京都市立芸術大学客員研究員 加須屋誠

美の十選
2020/8/11付
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日本経済新聞 朝刊
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その他

「子がえし」とは、この世に生まれた子どもをあの世に返すこと。つまり、子殺しである。しばしば飢饉(ききん)が起こった江戸時代の農村では、家族全員が飢え死するのを避けるため、子どもを殺して、口減らしを行ったのであった。

そうした行為は、親にとっては辛いこと。良心の呵責(かしゃく)を感じないではいられない。それゆえ、親は死後に自らは地獄に堕(お)ちると想像して思い悩んだ。あるいは、そのような想像をうな…

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