地獄の教え(7) 奈良国立博物館「矢田地蔵縁起」(部分)
京都市立芸術大学客員研究員 加須屋誠

美の十選
2020/8/10付
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日本経済新聞 朝刊
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その他

刀葉樹(とうようじゅ)と呼ばれる地獄の責め苦について「往生要集」には、次のように説かれている――。

地獄に堕(お)ちた罪人がふらふらと歩き回っている。ふと樹の上を見ると、美しい女が座り、罪人に向かって微笑みかけてくる。罪人は「この女性に近づきたい」「会って話がしてみたい」と思い、樹を登りはじめた。ところが、地獄の樹の葉はすべてカミソリでできていて、登る罪人の身体を切り刻む。それでも女に会いたい一…

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