ロックダウンとは 都市封鎖、日本では法律上ハードル
きょうのことば
▼ロックダウン 感染症拡大防止などのため、人々の外出や行動を制限する措置。新型コロナウイルスの感染を抑え込もうと、各国はこれまで外出禁止令など厳しい措置を相次いで採用した。英国やフランスは必須の買い出しなどを除いて外出を禁じ、違反者には罰金を科した。米国のニューヨーク州はスーパーや薬局などを除く州内の全事業者に、全ての労働者の在宅勤務を義務付けた。感染者の減少などを受けて順次解除している。

日本は法律上のハードルがあり、海外のようなロックダウンはできない。緊急事態宣言に基づいて不要不急の外出自粛を要請するにとどめ、休業要請で厳しい経営状況にある事業者への給付金などで実効性を持たせようとした。台湾もロックダウンはせず、大型の展示会の自粛やナイトクラブなど一部業種の営業停止といった防疫措置で感染者を減らした。
都市封鎖にしても緊急事態宣言にしても、人々の接触を減らす上では有効な一方、経済や雇用にもたらす影響が甚大なもろ刃の剣だ。「放棄はできないが、使いたくない」(ジョンソン英首相)という思いは多くの国に共通する。感染が再拡大している足元でも全国規模での制限措置は避け、経済との両立を探る試みが続く。

新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
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