音楽を創った絵画(8) マティアス・グリューネヴァルト「イーゼンハイム祭壇画」(第2面)
音楽プロデューサー 松田亜有子
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1934年、ドイツの作曲家、パウル・ヒンデミットは、イーゼンハイム祭壇画「天使の合奏」「埋葬」「聖アントニウスの誘惑」をタイトルとした3楽章からなる交響曲「画家マティス」を完成させた。
交響曲は、フルトヴェングラー率いるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団により演奏され、聴衆から熱狂的に迎えられたが、それは受難のはじまりでもあった。前年、ドイツ首相に任命されていたヒトラーは、ヒンデミットを「ユダヤ...
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