赤神諒「太陽の門」(148)

赤神諒「太陽の門」
2020/7/22付
情報元
日本経済新聞 朝刊
共有
その他

教会の鐘は二つの目的で鳴らされた。爆撃機の襲来を知らせるためと、犠牲者を弔うためだ。宗教目的では鳴らない。

遠くに聞こえ始めた轟音(ごうおん)で、前者と知れた。ソ連製の高射砲がマドリードに配備されて以来、敵機も急降下爆撃や機銃掃射をしなくなった。

今朝、みぞれ混じりの雨に打たれたせいだろう、〈われわれには人民軍が必要だ〉と記されたポスターが剥がれ落ち、破れ重なって、太陽の門の水溜(みずたま)りに…

[有料会員限定] この記事は会員限定です。電子版に登録すると続きをお読みいただけます。

共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]