オルガ ベルンハルト・シュリンク著 凜とした女性の一生を描く

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2020/7/4付
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日本経済新聞 朝刊
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『朗読者』で世界中の読者の心を掴(つか)んだシュリンクは、苦渋に満ちた現代史に甘く切ないラブストーリーを合わせ、謎かけのスパイスを効かせるのがうまい。激動のドイツ史を19世紀末まで遡る新作も、逆境に立ち向かう凜(りん)とした女の一生をテンポよく綴(つづ)って飽きさせない。ただ意外な結末が読後にすっきりしない後味も残す。

話は領土拡張競争で英仏を猛追するヴィルヘルム帝国の東の辺境にはじまる。スラブ…

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