奈良 祈りの美(4) 「鉄宝塔と火焔宝珠形舎利容器」
奈良国立博物館学芸部長 内藤栄

美の十選
2020/7/6付
情報元
日本経済新聞 朝刊
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平安時代の半ばから鎌倉時代にかけて、世界は末法の世に入っていると信じられていた。末法とは釈迦(しゃか)の教えが失われた時代をいう。末法の時代に何を頼ればよいのかは、この時代を生きる人々の大問題であった。答えは一字金輪仏頂(いちじきんりんぶっちょう)の経典の中にあった。釈迦は末法の世に舎利(しゃり)(遺骨)を残しており、舎利は魔物や害毒を除き、末法の世を護(まも)ると書かれている。

鉄宝塔(てっぽ…

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