春秋

2020/6/26付
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閣僚や国賓の警護にあたるSP(セキュリティーポリス)の活躍はテレビドラマや映画でもおなじみだ。発足は45年前。当時の三木武夫首相が右翼に殴られた事件を受け、大統領をガードする米国のSS(シークレットサービス)を参考にして警視庁がチームを設けた。

▼本家のSSは警護の現場で、多くの場合、サングラスをかけている。視線を悟られず、カメラのフラッシュや太陽光から目を守るとの理由からだという。だがSPはまずかけない。日本ではサングラスに不真面目、アウトローといったイメージを持つ人がなお多く、着用がためらわれる。警察幹部からそんな解説を聞いた。

▼逆に欧米では、目元ではなく口元を隠す人を怪しむという。マスクをするのは重い病気にかかっているか悪事をたくらんでいるか。新型コロナの感染が広がり始めたころ、海外でアジアの人への差別がニュースになったが、これもマスクをして出歩く人が多く、「うつされそうで怖い」という気持ちが根底にあったと聞く。

▼それが、その後の感染の拡大によって、いまや「公共の場では着用」が国際標準になったかのようだ。それまでマスク習慣がなかったブラジルでは、連邦裁判所がボルソナロ大統領に対して、公共の場でマスクをするように命令を出したという。文化や国民性にまで変更を迫る。新型コロナの脅威の大きさに、改めて驚く。

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