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春秋

人が幸せと感じる度合いを測る技術がある。開発したのは日立製作所だ。気持ちが弾んだり、軽やかな気分になったりすると、無意識のうちに微小な体のゆらぎが表れる。その動きをスマートフォンに内蔵したセンサーがつかみ、心の状態をデータで示すというものだ。

▼開発リーダー、矢野和男フェローの分析によれば、メンバーが幸せを感じる職場にはいくつかの特徴がある。対等な人間関係があって、5分程度の短い会話が頻繁に交わされている、話すときは体の動きも相手に同調させながらが多い……。そう、これらは人と人とが濃厚に接触する「3密」の状態と、かなり重なるのだ。

▼人は置かれた状況への満足度が高いほど、いい仕事ができ、能率も上がるといわれる。生産性が高まる状態が、新型コロナウイルス対策で避けなければならない環境とは困りものだ。急速に広がる在宅勤務は通勤時間が不要になり、仕事の効率を上げやすいのが利点だが、生産性の向上には限界もあるということだろうか。

▼矢野氏ら日立の「ハピネス(幸福感)プロジェクト」の面々は今、バーチャルな3密状態をつくれないかと模索している。デジタル技術の進歩は著しい。在宅でも互いが間近にいる感覚になれば、活気が出て期待以上の成果を生めるかもしれない。幸せを「測る」から、新たな幸福感の創造へ。技術陣の挑戦は終わらない。

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