おおきな森 古川日出男著 文学を辿り世界の闇と対峙

読書
2020/5/30付
情報元
日本経済新聞 朝刊
保存
共有
その他

まずはタイトルに驚く。「森」の下にさらに木が3つ並ぶ漢字だ。「おおきな森」とは、その異字が表示できぬメディア向けの訳語だろう。次いで、本の厚さに驚く。900ページ近いのに一冊本である。なぜ上下2巻に分けないのか、と疑問に思うだろう。しかし読んでいくと分かる。この並外れた熱量の語りの噴出、様式を整えるより先に放たれる産まれたての嬰児(えいじ)のような文の乱打。本書は、その膨大な運動を魔方陣のように…

[有料会員限定] この記事は会員限定です。電子版に登録すると続きをお読みいただけます。

電子版トップ



[PR]