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「やるかやらないか」

SmartTimes サムライインキュベート 代表取締役 榊原健太郎氏

当社の理念は「できるできないでなく、やるかやらないかで世界を変える」。その原点の話をしたいと思う。大学卒業後に入社した医療機器メーカーから、2000年に転職したアクシブドットコム(現VOYAGE GROUP)での実体験が、今の理念につながっている。その頃の日本は、ADSLの普及や光回線が低価格になり始めたことで家庭でのインターネットが普及し、IT企業が増え始め、ビジネスや行政などでのIT活用が加速した。

グーグルやアマゾン・ドット・コムが日本でサービス開始したのもこの年だ。日本ではまだまだインターネットの世界は出来上がっていなかったため、経験や実績は関係なく誰もがチャレンジすることができた。

インターネット業界では駆け出しの営業マンだった私は、とにかくたくさん電話をかけてアポを取り、多くの人に会った。入社して1年半ほど休みも取らずにとにかく突っ走った。仕事をしていないと新しいこの世界と時代についていけないのではないかという焦燥感が強かった。

その一方で、憧れていた業界の大手企業からベンチャー企業の方々まで多くの方と話をする機会があって、どんなサービスだったら購入してくれるか、協業できるかをたくさんたずねた。今思えば、ユーザーインタビューや仮説検証をしていた状態だったと思う。

さらに自分への期待とチャンスをくれることがとてもうれしく、とても楽しかった。「インターネットの世界を我々が作っていくんだ」という大きな使命感を持って走っていた。その結果、収益もメンバーも増えて、サイバーエージェントの子会社となった。その後、08年にサムライインキュベートを創業したのだが卒業したとき、アクシブドットコムから自分がもらった「できるできないでなく、やるかやらないかで人生は変わる」というメッセージをメンバーに残した。「やれば変わる」ことを伝えたかったのだ。この創業理念を大事にして動いてきた結果、大きな成果を生み出し、設立から12年たった今もサムライインキュベートがある。

今、世界は新型コロナウイルスによる未曽有の危機に直面している。この状況が落ち着くいわゆる"アフターコロナ"では、在宅勤務促進によるオフィスのあり方などからも見られるように、社会やビジネスの前提が変わることは間違いない。これまでも前提を覆すビジネスはたくさん生まれているが、今後さらに加速するだろう。

そして、こんな状況だからこそ、我々は起業家・スタートアップへの投資を加速し、創業当初から変わらないこの理念をより大事に、起業家から大手企業など実際に行動を起こす世界中の挑戦者を支援していく。そう「できるできないでなく、やるかやらないかで世界を変える」だ。

[日経産業新聞2020年5月8日付]

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