女性像へのまなざし(8) 上村松園「焔」(部分)
実践女子大学教授 児島薫

美の十選
2020/4/30付
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日本経済新聞 朝刊
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美人画で有名な松園の作品の中では異色の作品として知られる。縦約190センチの大画面に描かれるこの女性は誰か。異常に白い顔と手、長い黒髪、薄墨でぼかされた足下(あしもと)。晩年松園は、謡曲「葵(あおい)の上」から想を得て源氏物語に登場する六条御息所の生き霊を描いたと述べている。

この作品を文展に発表した当時、松園は既に人気作家で多くの取材を受けている。それによれば、出品直前まで「生霊」(いきすだま…

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