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春秋

それでも地球は動く……。近代科学の父とも呼ばれるガリレオ・ガリレイがそうつぶやいたとされるのは、1633年のことである。前の年にフィレンツェで出版した「天文対話」という本で地動説を唱えたとして、異端審問の裁判にかけられ有罪を宣告された直後だ。

▼実際にガリレオが口にしたという確証はないらしいのだが、科学と宗教の相性の悪さを象徴する一言として広く世界に知られてきた。ちなみに、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が裁判は誤りだったと認め、ガリレオに謝罪して名誉を回復したのは20世紀も終わりに近づいたころ。裁判から350年以上の歳月がたっていた。

▼日本で暮らしているとあまり切実には感じないが、残念ながら今も科学と宗教の関係は微妙なようである。新型コロナウイルスが世界で急速に広がった一因として、宗教の存在が浮かび上がっている。宗教行事にともなう人々の密集が感染爆発を招いたと、多くの国々で指摘されてきた。なかには規制を無視した例もある。

▼ことしのイースター(復活祭)に際し英国のエリザベス女王は「離れていることで安全が保たれる」と国民に訴えた。同時に「イースターが中止になることはない。むしろかつてなく必要だ」とも述べた。「イースター」を「つながり」や「絆」と読みかえれば信仰に関わらずうなずけるメッセージ。広く共有されていい。

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