女性像へのまなざし(4) 岡田三郎助「支那絹の前」
実践女子大学教授 児島薫

美の十選
2020/4/24付
情報元
日本経済新聞 朝刊
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その他

鮮やかな朱色の着物の女性が、藍色地の布を背景に立つ。布には中国の吉祥図案である桃が染められている。女性は紫の着物を腰に重ね、少し目を伏せている。顔から胸元、右袖に照明が当たり、舞台女優のような存在感を放つ。

画家は、着物に施された絞りや刺繍(ししゅう)の凹凸、帯の輝きなどを実に見事に再現している。手触りまで伝わってくる精緻な表現は、染織品に深い関心を寄せ、自ら収集した岡田ならではと言えよう。

モ…

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