ストリートアートの素顔 大山エンリコイサム著
多様な作風と関心のありか
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現代アートの概説書には「ストリートアートは1970年代のニューヨークでヒップホップとともに誕生し、キース・ヘリングやジャン=ミシェル・バスキア、そしてバンクシーのような評価の高い作家を生み出してきた」という類の解説がよく載っている。決して間違いではないが、しかし過度な単純化による見落としが少なくないのではないか。かくいう私自身そうした解説を書いた過去があっただけに、本書を通読して強い自戒の念に囚(...
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