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新型コロナでDXが加速 アバター・オン飲み…職場も変身

奔流eビジネス (D4DR社長 藤元健太郎氏)

NIKKEI MJ

新型コロナウイルスは世界経済に大きな影を落としつつあるが、一方で社会活動のデジタルトランスフォーメーション(DX)が一気に進むという明るい期待も生まれている。テレワークはついに、企業の利用の閾値(いきち)を超えた感じがある。

「スカイプ」や「スラック」などの人気オンライン会議サービスがかなりの契約数を伸ばしている。何より一番ブレークしたのはビデオ会議サービスの「Zoom(ズーム)」だろう。筆者も使っており、簡単に始められる利便性や最大100人まで高品質で使えるところなど他のサービスから一歩抜きんでているところが支持されている。

日本の学校への無償提供を3月初めに発表するなど、対応も早かった。世界で感染が拡大する中で利用が殺到し、運用がパンクしつつあるという報告もある。サービスのうれしい流行が生まれているようだ。

こうしたオンライン会議が当たり前になると、新しい機能も色々生まれてくる。自宅の部屋を見られないためにバーチャル背景を使ったり、ポテトチップスを食べる音をマイクが拾わないように音声以外のノイズをカットしたりする機能などだ。

ゲーム会社のエンジニアたちが参加して開発している、日本的でユニークなビデオ会議サービスも登場した。時空テクノロジーズ(東京・港)が提供する「vmeets」はまるでバーチャルユーチューバー(Vチューバー)のように自分をアバターにして会議に参加できる。

顔の表情や動作などがカメラ画像に合わせて動くため、参加している臨場感がある。髪形が乱れていても化粧していなくてもパジャマのままでも会議に参加できるメリットがある。ボイスチェンジャーがあり、男性が女性の声で参加もできる。

もちろんアバター以外にもビデオ会議としての機能は充実している。ホワイトボードの保存と再利用などに加え、もうひとつの目玉が高度な日本語音声テキスト変換機能だ。そのまま自動で議事録を作成でき、高性能な日本語変換を実現している。橋本善久代表は「ワークライフバランスのみならず、年齢や性別や国籍も気にせず、個人が本当に自由な生活を送るためのコミュニケーションツールを目指したい」と語る。

新型コロナが終息した後も、ビデオ会議の利便性を知ってしまった日本企業では会議で人が集まることはどんどん減っていくだろう。面白い動きとしては会社の飲み会をビデオ会議で開く「オン飲み」もはやりだしている。小さい子供がいて参加できなかった人も加われるようになり、新しい飲みニケーションも生まれている。

今後はテレワークが増えるだけでなく、オフィスでの働き方にも大きな影響が出るだろう。ビデオ会議を利用したコミュニケーションが盛んになれば会議室の数は逆にもっと必要になるかもしれないし、欧米スタイルのパーティション型の個人スペースが増えるかもしれない。ワイヤレスイヤホンを常に着け続けることが普通になるかもしれない。コロナがビジネススタイルの変革の背中を押したことだけは間違いなさそうだ。

[日経MJ2020年3月27日付]

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