画家のまなざし(5) F・ヴァロットン「霧のオンフルール」
画家 齋藤芽生

美の十選
2020/3/26付
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日本経済新聞 朝刊
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その他

素朴な筆致で忘れられない風景を描くヴァロットン。ナビ派や日本の版画など、彼を取り巻いていたものはわかるが、それだけでは語れぬ味わいを感じさせる。

淡々としたデザイン性に貫かれた絵画群の中で、ふと小さな画像で見かけただけのこの絵が、妙に印象に残った。「いつもの場所に朝の散策に来たら、今日は霧に外界が覆われていた」以上の何物(なにもの)でもないような絵だが、自分が無言で佇(たたず)んでいるかのように…

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