春秋

2020/3/20付
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米サンフランシスコの知人からのメールでこの言葉を知った。「シェルター・イン・プレース」という。3月16日、近郊を含めた一帯に向けて出された「外出禁止令」である。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための措置で、約700万人に影響がおよぶとされる。

▼教育機関も対応に動く。彼女が働くスタンフォード大学は授業や試験をオンラインに切り替え、どこにいても単位が取れるようにした。娘さんが通う私立高では、ネットを介して教師とやりとりするビデオチャットでダンスの授業までやるそうだ。校舎は閉ざしても教育は中断させない。そんな強い信念に感心させられた。

▼かの国の「休校」に比べると、日本の学校の「休校」はだいぶ様相が異なるようである。パソコンなどを通じて授業が継続されているといった例はほぼ聞かない。多くの生徒が教師の指導を受けられないまま自習を余儀なくされている。日本の子供たちが学校教育を受ける機会をまるごと奪われたといえる事態なのである。

▼サンフランシスコが外出禁止令を比較的やわらかい言葉で表現したのは「日常の生活をできる限り妨げない配慮ではないか」と知人。生活や健康維持に必要な外出は認められるので、散歩やジョギングをする市民があとを絶たないと地元紙は報道する。感染症に立ち向かいつつ暮らしを守ろうと各国が知恵をしぼっている。

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