一斉休校、子どもはゲーム三昧? 見守りアプリ利用急増
読み解き 今コレ!アプリ フラーAppApeLab編集長・日影耕造氏

2020/3/18付
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NIKKEI MJ

生活インフラとして浸透した結果、スマートフォンアプリの利用データは経済活動の映し鏡となった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う人々の行動の変化も鮮明に映し出している。

子どもに関連するアプリの利用が増えている

子どもに関連するアプリの利用が増えている

フラー(千葉県柏市)のアプリ分析ツール「AppApe(アップエイプ)」で8日時点のアンドロイドの日間利用者数(DAU)上位300アプリを対象に、利用者数の移り変わりを調べた。小中高校の一斉休校など国民生活への影響が顕著になる直前の平日である2月25~28日の平均を基準とした。

大きく伸びたのは「ニンテンドーみまもりスイッチ」だ。任天堂の家庭用ゲーム機「スイッチ」の利用を把握・管理するアプリで、多い日には通常平日の2.8倍に達した。平日・休日を問わずおおむね8割ほど増えている。

子どものスマホアプリ利用を管理するNTTドコモの「あんしんモード」も平日に16%増えた。休校に伴い子どもは自宅に待機せざるを得ない。ゲームやスマホ利用を適切に管理したい親の気持ちが容易に想像できる。

実際、ゲームの中でも10代に人気のタイトルは伸びが目立つ。10代男性が利用者の3割を占めるオンラインバトルゲーム「荒野行動」は最大で35%増、10代男性が4割に達する「eFootballウイニングイレブン2020」は29%増と、平日にもかかわらず休日並みかそれ以上の利用がある。

コミックアプリも利用を伸ばしている。特に一部のコンテンツを無料開放した集英社の「少年ジャンプ+」と小学館の「サンデーうぇぶり」が高水準で推移。子どもが時間を過ごす受け皿となっている様子が見て取れる。

持て余す時間の過ごし方として、動画アプリの視聴も旺盛だ。インターネットテレビ「アベマTV」は平日でも1割増えている。アニメやオリジナルドラマなど長尺で腰を据えてみる必要がある番組に加え、コロナウイルスの情報に特化したチャンネルにも関心が集まっているのだろう。「アマゾンプライムビデオ」や「GYAO!」も利用を伸ばす。

買い物難民となった人々が電子商取引(EC)アプリを利用する様子も明らかになった。「アマゾンショッピングアプリ」は直後に2割増え、楽天市場も伸びた。外出の自粛や小売店の営業時間短縮が購買行動を大きく変化させていることがうかがえる。

食生活も大きく変えているようだ。レシピ紹介アプリの「クックパッド」は2割増えている日もある。外出自粛により家の中で食事を済まさざるをえず、メニューに知恵を絞っているのだろう。

新型コロナウイルス終息の見通しが立たない中、今後どのような影響が出てくるのか、アプリの利用データは思いもよらない影響を先んじて教えてくれるかもしれない。早期の終息を祈りながらデータを見守りたい。

[日経MJ2020年3月18日付]

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