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新版画フリーダム(8) 笠松紫浪「うろこ雲」

町田市立国際版画美術館学芸員 滝沢恭司

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エノコログサ(俗称、猫じゃらし)と思(おぼ)しき雑草が繁茂し、風になびく土手上で、地元の農民らしき人が立ち止まって空を見ている、牧歌的風景を表した新版画。秋の季語でもあるうろこ雲の浮かぶ青空を広くとった構図で、どこまでも続く高い空のイメージが表現されている。

明治20年代終わり、美的評価が定着した名所ではなく、個人の主観によって選ばれた無名の自然景を描くことが定着した。作品名からは具体的な地名の記...

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