新版画フリーダム(2) 川瀬巴水「東京二十景 芝増上寺」
町田市立国際版画美術館学芸員 滝沢恭司

美の十選
2020/3/6付
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日本経済新聞 朝刊
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6人の徳川将軍が眠る、東京芝にある増上寺の三解脱門をやや右斜めに大きく描き、その手前に左に傾いた1本の松の木を配した構図の新版画。その間には、舞い降る雪のなかを傘をつぼめて歩く1人の女性が描かれて、門の大きさや松と門の距離感が把握できる。

こうした構図の版画といえば、遠近を強調して制作した歌川広重の「名所江戸百景」を思い出す人もいるだろう。しかし双方の表現の違いは歴然としている。「名所江戸百景」…

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