手焼きやカラー印刷体験 新潟せんべい王国(新潟市)
おもてなし魅せどころ

コラム(ビジネス)
2020/2/24付
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NIKKEI MJ

国内の米菓生産量の過半数を占める新潟県。新潟市内にある「新潟せんべい王国」は、せんべいの手焼き体験ができるほか土産や飲食コーナーを併設した人気の施設だ。年間の来館者数は25万人。アジアを中心としたインバウンドも最近は増えるなど県外客が7割を占める。最近はカラー印刷のせんべいづくりを取り入れるなど、集客にも工夫を凝らしている。

スタッフが指導するせんべい焼き体験は4種類ある

スタッフが指導するせんべい焼き体験は4種類ある

「1、2、3、4、5。では、せんべいをひっくり返して下さい」

スタッフの掛け声がかかると焼き台を囲んだ親子連れやグループ客が一斉にせんべいをひっくり返す。「熱い」「膨らんだ」など参加者から声が出る。ツアー旅行で香港から訪れた女性(30)は「初めての体験。自分で焼くとおいしい」。ネットで調べて東京から訪れたという20代のカップルは「自分でせんべいに絵を描くのが面白かった」と満足そうに話した。

手焼き体験のコースは4種類。ほかに数種類のパウダーで自分なりに味付けする体験もできる。7つある焼き台ごとにスタッフがつき、焼き方を指導する。

手焼きの工程は、まず丸型やハート形などの生地を選び、5~6分素焼きする。絵や文字をしょうゆで描き、さらに5~6分焼いたあと両面に味付けし、乾燥。そのあと冷気で冷まし袋詰めして作業は終了する。所要時間はおおむね30分だ。

施設を運営するのは「ばかうけ」で知られる栗山米菓(新潟市)。新潟のコメや米菓の文化を知ってもらう目的で2002年4月、本社敷地内にオープンした。施設内では手焼き体験のほか土産の販売コーナーも併設。他社の米菓やキーホルダーなどのグッズ、新潟の地酒など約500アイテムを扱う。ソフトクリームや軽食をそろえた飲食コーナーもある。

集客を図るため、ここ数年はユニークな取り組みも始めている。1つは17年からスタートした割引企画。誕生月に証明できるものを持参すると、くじ引きで200~500円の割引を受けられる。ほかに県内で開催されるコンサートやライブのチケットをみせると300円を割り引く。

もう一つが18年から始めた「プリントせんべい手焼き体験」だ。スマホで撮影した写真や自分で描いたイラストなどをメールすると専用機械でせんべいにカラーでプリントし、手焼き体験ができる。会津靖美館長は「記念に飾るために申し込む人が多い」と話す。

せんべい王国は専門の営業担当がいるわけではないが、体験を目的に旅行会社がツアーのメニューに組み込む例が多い。最近は「海外からの団体ツアーが事前予約なく訪れる例も増えてきた」(会津館長)といい、次の一手を探る。

(新潟支局長 小田原芳樹)

[日経MJ 観光・インバウンド面 2020年2月24日付]

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