伊集院静「ミチクサ先生」(149)

伊集院静「ミチクサ先生」
2020/2/11付
情報元
日本経済新聞 朝刊
共有
その他

金之助の暮らしは、それまでと一変した。

子規を訪ねて来る人の多さに驚いた。

金之助は普段、朝八時から昼二時まで授業をすれば、あとは学校でやることはなかった。嘱託待遇であるから、宿直当番もなければ、放課後の教員の打ち合せ、奉仕活動も免除されていた。

松山に赴任してからは、毎日、思う存分本が読めたし、いろいろ思案もできた。東京での、何かと出て来る牛込の実家のことや、生徒からの相談などの煩わしいことも…

電子版の記事が今なら2カ月無料

[有料会員限定] この記事は会員限定です。電子版に登録すると続きをお読みいただけます。

電子版トップ



[PR]