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「恥より始めよ」闘志の源

SmartTimes WAmazing代表取締役社長CEO 加藤史子氏

「隗(かい)より始めよ」は良い言葉だと思うが、私は「恥より始めよ」という言葉も流行させたい。これは「自分ができるようになったらやろう」や「ふさわしい人間になってから応諾しよう」ではなく、まずやってみて恥をかくということだ。

自分では力不足だと恐縮する気持ちをおさえて、分不相応な場にまずは出てみて恥をかく。自分以外のみんなが立派に見えて恥ずかしくなるような舞台に我が身を置いてみると、結果として、やはり悔しさやふがいなさを感じるかもしれない。それでも「次は恥ずかしくない自分になれるように頑張ろう」という闘志も湧くだろう。

恥ずかしさを感じるということは成長意欲がある証拠だから「恥より始めよ」でいいのだ。「自分なんて無理だ」と尻込みをすることを謙虚、謙遜の美徳だと考えて言い訳にすることは、もうやめよう。

フェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグ氏の言葉に「Done is better than perfect」というものがある。完璧であることよりも、まず終わらせることが重要だ、といったところだろうか。

役割にふさわしい自分になるのを待っていても、いつまでたってもそんな自分にはなれない。完璧を目指して足が止まるよりも、身の丈以上に思える場に飛び込んでみることが非連続な成長をもたらしてくれるかもしれない。

ところで、令和最初の新年を迎えてから早くも1カ月以上が過ぎた。皆さんは今年、新年の抱負を立てただろうか。

2014年に米国で実施されたアンケート結果では新年の抱負を立てた人のうち、その年の年末での達成率は8%だったという。なんと92%は失敗に終わっているのだ。

米国でも日本でも上位にランクインしている新年の抱負は共通していて、仕事や勉強での成長、ダイエットや健康増進、お金の節約やプライベートの充実などである。

いずれも「継続は力なり」という言葉の通りのテーマだが、アンケート結果では抱負の継続率は新年の1週目までで75%まで落ちている。

つまりは1週間を待たず、25%の人があきらめているということだ。これほどまでに、継続というものは難しい。

継続のコツは完璧を求めないこと、そして挫折した自分を「何度恥じてもよい」と開き直ることではないかと思う。

もし途中でくじけて、そのまま辞めてしまえば、次にまた挫折することがない。だから気持ちの上では楽なのだ。

反対に、何度も恥ずかしい気持ちやふがいない気持ちを味わい、おのれの意志の薄弱さを呪いながらも必ず再開すると決めていれば、結果として継続できたということになるだろう。

[日経産業新聞2020年2月3日付]

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