伊集院静「ミチクサ先生」(129)

伊集院静「ミチクサ先生」
2020/1/21付
情報元
日本経済新聞 朝刊
共有
その他

明治二十三年秋、金之助は帝国大学文科大学英文科に入学した。

子規と米山保三郎はともに文科大学哲学科に入った。

金之助は入学と同時に、申し込んでおいた文部省貸費生となった。

年額八十五円という支給である。月に七円の支給なら授業料、書籍代を払っても金が残る。金之助には何より嬉(うれ)しいことだった。

これまでの一高とは場所も違い、赤門をくぐって入るキャンパスには、どこか期待感のようなものがあふれてい…

[有料会員限定] この記事は会員限定です。電子版に登録すると続きをお読みいただけます。

共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]