春秋

春秋
2020/1/13付
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内閣府のホームページに、国が交付金を与え支援する都道府県の少子化対策事業の一覧が載っている。例えば、「人工知能(AI)と相談員による都市型の結婚支援策」「ビッグデータを活用したマッチングシステム」「県境を越え広域的に出会いの機会を創出」……。

▼AIやビッグデータが、かくも世間のお役に立っているとは。さすが、先進国ニッポンである。ネットで民間の婚活アプリの風評を調べると、なかには「サクラを集める会」みたいに会員を水増しする業者もいるらしい。その点、国や自治体が、世話好きな横町のご隠居のように仲を取り持ってくれるのだからありがたい。

▼きょうは成人の日。多くの自治体が門出を祝う式典を開く。晴れ着やスーツをまとった男女は、どんな未来を生きるのか。幸多かれ、と願わずにはいられない。今年1月1日時点の20歳の若者は122万人。一方、昨年生まれた赤ちゃんは86万4000人だから少子化の勢いは急だ。知恵を絞るべきは婚活の方法だろうか。

▼東京・新宿の大久保通り沿いに暮らして四半世紀になる。外国人に優しい不動産屋や、イスラム教徒向け食品店はすっかり日常の風景だ。そのはず。今回、新宿区の新成人の45%が外国籍だ。多様な民族衣装や、振り袖で式典にのぞむ。隣人として彼らと苦楽を共にする。この街に兆す希望は、日本の進路と重なるはずだ。

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