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年初こそ働き方改革 新サービス、効率・やる気高める

先読みウェブワールド (野呂エイシロウ氏)

NIKKEI MJ

年の初めにあたり、「今年こそ」と思うのは誰しものこと。仕事始めのきょう、東京の氷川神社を社員総出でお参りするビジネスパーソンも多いのではないだろうか。そんな今年最初のコラムは働き方改革について。精神論よりもテクノロジーの力を借りたほうが早いかもしれない。

ディライテッドは受付業務をタブレットに置き換える

多くの企業にある受付。受付嬢がいる企業もあるが、「人件費高いなあ」と思ったりもする。最近、急増中なのがタブレットで簡単に入れるシステムだ。

「一度導入したら内線には戻れない、月に30時間の仕事の削減につながったとの声をいただいた。ニーズの高まりを感じている」と言うのは、ディライテッド(東京・渋谷)の橋本真里子社長。IT(情報技術)企業を中心に上場企業5社以上で受付を務め、11年間で延べ120万人もの接客を経験。世の中が進化していても受付業務はアナログなままだと気付き、起業に至ったという。

来場者が入り口のタブレットに入力すれば、担当者のスマホに連絡が届く。ZOZOなど2千社以上が導入している。「会議の日程調整や会議室の管理などビジネス上のコミュニケーションを広く効率化していく。本来の業務に集中できる環境を海外でも広めたい」とアクセルを踏む。

どこでもデスクトップは映像制作もクラウドで可能に

今年さらに加速するであろうリモートワーク。そんな要望に応え急成長しているのが、ドコデモ(東京・品川)の「どこでもデスクトップ」だ。CGや映像制作をネットやクラウドを使ったリモートで扱えるようにした。

会社に来なくても、好きな場所からクラウドにアクセスし、制作作業ができる。筆者は放送作家であり、テレビ業界はこの分野が遅れていると実感している。いまだに1カ所で同時作業というのが常識だ。クラウドを使っての遠隔作業は非常に望ましい。

「自動車産業などで使える、もっと普遍的な仮想デスクトップ基盤としていきたい」と柘植信英社長。自社でも「普通の会社では生きていくのが難しい人が働いている。しかし、能力は天才です」と強調する。そう、能力さえ高ければ食べていける時代は着実にやってきているのだ。

のろ・えいしろう 愛知工大工卒。学生時代から企業PRに携わり、出版社を経て日本テレビの「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」で放送作家デビュー。戦略PRコンサルタントとしても著作多数。愛知県出身。

同時に大切なのはやる気である。「評価ではなく感謝で、働く人のやる気を高めたい」と語るのは、カンパニーマイルの事業を進めるJV-ITホールディングス(ベトナム)の猪瀬ルアン社長だ。

1988年、9歳のとき難民として来日。「ベトナムに戻って、ベトナムの社会を日本のような文明国に発展させたい」との思いで起業し、アプリ開発などに取り組んだ。

そんな中、仕事にやる気を出してもらうため、従業員自らが好きな福利厚生を選べたらいいと考える。社内で意見を投稿するとマイルが貯まり、そのマイルを好きな福利厚生と交換したり仲間と贈り合ったりできるシステムを作りだした。テスト導入した企業では反応は上々で、今年に本格稼働するという。

働き方改革はデジタルの力を借りるとさらに効率を高められると思う。とはいえ、仕事の本質を楽しむことが一番の改革ではないか、と願う。

[日経MJ2020年1月6日付]

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