目で感じる音空間(2) マティス「ジャズ」より「イカロス」
音楽・文芸批評家 小沼純一

美の十選
2019/12/13付
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日本経済新聞 朝刊
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静止しているのに、うごきが感じられる。手足や顔は輪郭のみ。ただ色の塗られた紙を切って、貼りあわせているばかり。なのに、人の姿だと、動いている姿だと、わかる。わかるだけじゃない、曲線から、背景の黄色い輝きから、心臓らしきところの赤から、躍動が喚起される。からだのかたちが「ジャズ」の語とシンクロする。

70歳を過ぎ、大手術を受けたアンリ・マティス(1869~1954)。術後、一日の大半をベッドで過ご…

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