歩数計アプリ、シニアが月100万人 ポイント付与で起動
読み解き 今コレ!アプリ フラー最高マーケティング責任者・杉山信弘氏

コラム(ビジネス)
2019/12/4付
保存
共有
印刷
その他

NIKKEI MJ

超高齢化社会へと突き進む日本。健康寿命をいかに高めるかが議論される中、「歩数計」の存在が、スマートフォンの普及により見直されることになりそうだ。フラー(千葉県柏市)のアプリ分析ツール「AppApe(アップエイプ)」によると、歩数計機能のあるアプリが幅広くシニア層に受け入れられていることがわかった。

スマホアプリは使い続けてもらうことがカギとなる

スマホアプリは使い続けてもらうことがカギとなる

アップルのアプリ販売サービス「アップストア」の「ヘルスケア/フィットネス」カテゴリーにおける60代以上の月間利用者(MAU)ランキングでは、トップ10のうち6つに歩数計機能があり説明文で訴えている。「アンドロイド」を含め6アプリを合算すると、2019年1月時点では60代以上は70万人程度だったが、現在は100万人を超えるまでに成長していた。

歩数計機能を搭載したアプリは「単機能型」「総合型」「インセンティブ型」の3つに分けられる。単機能型の代表格はITO Technologiesの「歩数計」だ。機能を歩数計に絞り、1ページで全てが完結する仕様になっている。古くからあった歩数計がアプリになっただけという趣ながら、累計で3千万インストールされているというのだから驚きだ。

多機能な総合型では「FiNC」が目立つ。ダイエットやヘルスケアの情報が多く、学びながら運動できる。ただ、単機能を好むシニア層のユーザー比率は高くはない。

インセンティブ型は成長が著しい。NTTドコモの「dヘルスケア」やスギ薬局が運営する「スギサポwalk」、電子チラシの「Shufoo!」の運営元でもあるワン・コンパス(東京・港)による「aruku&」などで利用者が目立つ。dヘルスケアでは歩くたびにdポイント、スギサポwalkでは店舗用マイルが貯まり、aruku&では一定量歩くと懸賞に応募できるようになる。

インセンティブ型は「歩けば得する」という気軽さがある。当該アプリ所持ユーザーのうち1日にアプリを起動した割合を示す日間起動率がとても高く、aruku&は44%前後、スギサポwalkは優良ゲーム並みの55%程度で推移している。「歩数計」が19%前後、FiNCが34%前後であり、インセンティブの仕組みは日々の利用を押し上げていることがわかる。

ヘルスケア系アプリにとって最も大切なのは「ユーザーに使い続けてもらうこと」だ。ユーザーは使い続けると運動の成果が目に見え、お薦めされる健康情報の精度が高まるほどアプリがより役立つようになる。ベンダーとしては細切れではないユーザーのヘルスケアデータを手に入れられ、商品開発など新たなマネタイズにつなげられる。

「使い続けられる」アプリを磨く際に、単機能を磨き込む、総合型でニーズを拾う、インセンティブ設計を取り入れるという3つの戦略は、歩数計アプリに限らず有用なのではないだろうか。

[日経MJ2019年12月4日付]

「日経MJビューアー」初割は1月24日まで

 流通・サービス業界に関する独自のリサーチやあらゆるトレンドや他社の最新事例が分かる「日経MJ」がPC・スマホ・タブレットで!今なら初割で最長2月末まで無料!締め切りは1月24日

日経電子版が最長2月末まで無料!
初割は1/24締切!無料期間中の解約OK!

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]