北海道の日本画(2) 本間莞彩「黄昏」
北海道立三岸好太郎美術館副館長 土岐美由紀

美の十選
2019/11/28付
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日本経済新聞 朝刊
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なんの変哲もない札幌の冬景色。レンガ造りの建物は、経営破綻で1998年に閉行した北海道拓殖銀行本店の旧社屋。電車通りにはスカーフを被った女性や馬橇(ばそり)が行き交う。今から70年ほど遡る51年の懐かしき情景だ。その色調は青い紗幕(しゃまく)を引いたよう。微(かす)かな光が雪に反射し、紫の繊細な濃淡をみせる陰影が人々を包みこむ。今も変わらぬ雪国の黄昏(たそがれ)時の情景でもある。

作者の本間莞彩…

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