三菱食品がPBのレシピ発信 消費者との接点、卸で広がる
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2019/11/27付
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NIKKEI MJ

三菱食品が健康志向のプライベートブランド(PB)食品を消費者に浸透させようと、インターネットを使ったPRに力を入れている。商品を使ったレシピを自社サイトやSNSに積極的に載せたところ閲覧回数が増加。疑問に答える形で健康的な食生活のためのアドバイスも送る。食品卸はメーカーのようなCMや販促策は手掛けにくく、消費者との接点が限られる。ネットを通じてブランド認知や販売拡大につなげる。

麺やスープ、調味料など幅広い商品を展開

麺やスープ、調味料など幅広い商品を展開

「えびとアボカドの洋風お好み焼き」「冷たい麻婆(マーボー)豆乳麺」……。三菱食品のPB「からだシフト」のブランドサイトでは、商品を使った約90のレシピを紹介している。

からだシフトは三菱食品が2017年に立ち上げたブランドだ。体脂肪の減少に効果があるとされる「糖質コントロール」、体をつくるもとになる「たんぱく質」の2シリーズを展開。麺やお好み焼き粉のような原料から飲料、スープ、調味料、スイーツまで計62品目を販売している。

糖質コントロールもたんぱく質摂取も「継続することで効果が出る」(ブランド戦略本部の森川博昭商品企画第一グループマネージャー)。自社サイトでのレシピ投稿は、長く飽きずに食べてもらおうと18年に始めた。19年からはレシピに1分ほどの動画もつけ、現在は月10本ほどのペースで新しいレシピを追加している。

レシピはフェイスブックやインスタグラムといったSNSにも投稿して、消費者に拡散してもらうことを狙っている。レシピの閲覧回数は順調に増えており、現在は1つレシピを投稿すると2千~3千回の閲覧があるという。「リピート購入率の高い商品に育ってきている」(森川氏)という。

動画を使ったレシピ投稿でブランド浸透や継続購入を促す

動画を使ったレシピ投稿でブランド浸透や継続購入を促す

PBの商品を消費者に販売するのは、スーパーやドラッグストアなどの小売店がもちろん中心だ。三菱食品は食品卸のため、一般消費者との接点が少ないのが課題だった。食品メーカーよりもさらに知名度は低くなる。「SNSをきっかけに、レシピの感想や商品への意見といった消費者の生の声を得られるようになった」(森川氏)。得られた意見は今後の商品企画や展開に役立てる考えだ。

糖質コントロールやたんぱく質摂取など、健康的な食事方法を広げるのにもブランドサイトを活用する。消費者の疑問に答える「お悩み相談室」のコーナーを設けており、「無理なく健康的な量を食べられるようになりたい」や「糖質が含まれる0カロリーゼリーは糖質制限中に食べてもいいのか」といった質問に専門家の回答を掲載している。

今後もSNSなどを活用し、消費者の疑問に専門家に答えてもらう仕組みを企画中だという。糖質制限などの健康法は「仕組みや適当な方法までしっかり認知している人はまだ少ない」(森川氏)。ネットを使った啓発で正しい理解を広めることで、長期目線で需要を創造していく考えだ。

(伊神賢人)

[日経MJ2019年11月27日付]

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