春秋

春秋
2019/11/20付
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横浜市にある曹洞宗大本山の總持(そうじ)寺で英語による参禅を体験した。予約なしに参加できる気軽な座禅会で、費用は500円。外国からの旅行者や日本在住者ら、多いときには30人ほどが集まる。その日の参禅を仕切ったのは日本人とブラジル人の、2人の若い修行僧だ。

▼お堂には腰を下ろしやすいクッションが用意され、足腰の弱い人にはイスもある。穏やかな気持ちで座禅を終えたあとは、広い寺院内のツアー。矢継ぎ早にとぶ質問に対し、日本人の若者がブラジル人の先輩に助けられつつも臆することなく英語で対応する。国際的な禅の根本道場にふさわしい、すがすがしい光景だった。

▼そんな国境を越えた宗教のありようを体現する人物が近く、来日する。初の南米出身で移民2世のローマ法王フランシスコ。核兵器の廃絶を訴え、地球規模の難民・移民問題に熱心に取り組む。彼の訪問を心待ちにする人々が日本に少なくないことを、ある報道で知った。おもにアジアや南米出身のカトリック教徒たちだ。

▼三重県や埼玉県にはベトナム語、インドネシア語、スペイン語でミサを行う教会も。国内のカトリック人口のうち外国籍が日本人を上回ったともいわれる。日々、外国人とまじわる總持寺の修行僧の話だ。「禅について問われ、何のための修行かを深く考えるようになった」。宗教を介した国際交流がじわり広がっている。

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